今回は、NHKの人気報道番組「クローズアップ現代+」が終了するという話題についてご紹介していきます。
「クローズアップ現代+(クロ現)」は2021年3月にアナウンサーが交代したばかりですが、今年度をもって番組を終了する方向だということです。
そもそもクロ現はこれまでに何度か打ち切りが囁かれており、ピンチを乗り越えてきた経緯があります。
そこで当記事では、クローズアップ現代+の打ち切り説が濃厚なのか、また後継番組は何になるのか等を調べてみました。
クローズアップ現代+の打ち切り説は濃厚か

まずは、これまでに2度あった「クロ現」の打ち切り説について、ご紹介していきます。
クローズアップ現代+の打ち切り説①:ヤラセ疑惑(2015年)
まずは、2015年の「ヤラセ疑惑」です。
問題となったのは、2014年5月14日に放送された「追跡“出家詐欺”〜狙われる宗教法人〜」という企画。

放送内に登場する、「出家詐欺のブローカー」を名乗っていた男性が「ヤラセ」であったと報じられたものです。(報じたのは週刊文春)
おおまかな内容としては、ブローカーの男性が多重債務者を出家させて、戸籍の名前や住所を変更するというもので、住宅ローン詐欺の温床になっているという放送でした。
このブローカーとして登場した男性が実は「ヤラセ」で、当時男性には借金があり、NHKからの出演依頼を断りきれなかったということです。(男性がのちに文春に告発)
これに対して、BPO放送倫理検証委員会は、「事実を歪曲したもので、重大な放送倫理違反である」と判断。
NHK側も、再発防止策を着実に実行するとコメントを発表しました。
このヤラセ疑惑を受けて、各報道機関が「クロ現の打ち切り説」を報道しましたが、当時の籾井勝人会長が否定しています。
クローズアップ現代+の打ち切り説②:国谷裕子キャスターの降板(2016年)
次に打ち切りが囁かれたのは、翌年の2016年です。
2016年は、長年キャスターを勤めてきた国谷裕子さんが降板した年です。

国谷キャスターが降板した理由は、当時安倍政権下で官房長官を勤めていた菅総理に、鋭く切り込んだ意見を述べたことが原因ではないかと言われています。
国谷キャスターが切り込んだのは、「集団的自衛権」についてでした。
以下は当時、国谷キャスターが質問した内容をまとめたものです。
「確認ですけれど、他国を守るための戦争には参加しないと?」
「なぜ今まで憲法では許されないとしてきたことが容認されるとなったのか、安全保障環境の変化によって日米安保条約だけではなく集団的自衛権によって補わなくてはならない事態になったという認識なのでしょうか」
「非常に密接な関係のある他国が強力に支援要請をしてきた場合、これまでは憲法九条で認められないということが大きな歯止めになっていましたが、果たして断りきれるのでしょうか」
引用:LITERA
これらの質問を浴び、不機嫌になったという当時の菅官房長官。
番組で菅官房長官は、「こちらから攻撃することはありえないです」と一点張りの回答でした。
さらに番組の終了20秒前にも、
「しかし、そもそも解釈を変更したということに対する原則の部分での違和感や不安はどうやって払拭していくのか」
引用:LITERA
と、重ねて質問した国谷キャスター。
ところが、菅官房長官が質問に答えている途中で、番組は終了しました。(話の途中で放送が途切れた形)
この件で、政府を怒らせてしまったと言われている国谷キャスターは、23年も務めたクロ現のMCを降板する事態となったそうです。
ですので、当時国谷さん不在となったクロ現が「ついに打ち切りか」と言われていたのも、無理はありませんよね。
2022年3月でクローズアップ現代+が終了する可能性
今回もクロ現が終了すると報じられている件ですが、打ち切られる理由は下記の通りです。
取材に対して放送総局員は、「発表は無いが、NHKの報道を支えた番組が終わるのは確実だ」と語った。また、報道局員は、「クローズアップ現代は数年前に週1回に減らすように指示があり、それを現場が押し返した経緯が有る。今回の廃止に政治の圧力が有ったかどうかはわからないが、安倍政権、菅政権がこの番組を潰したがっておりNHKの中でそれに呼応するグループが有るのは事実。これまで抗ってきた現場が力尽きたという感じだ」と語った。
引用:ヤフーニュース
制作現場のスタッフが、度重なる圧力に屈してしまったというところでしょうか。
これまで何度か打ち切りが囁かれていたクロ現ですが、これまでの打ち切り説もデマではなかったようですね。
ネット上では、「最後の良心」とも表現されていた「クローズアップ現代+」。
本当に番組が終了してしまうと、多くの国民が失望するかもしれませんね。
中には、「クロ現のために受信料を払っていたのに」という方もチラホラいらっしゃいました。
NHKと政府の圧力問題について、過去には有馬キャスターも菅総理を怒らせてしまい「ニュース9」を降板したと言われていましたね。

そんな打ち切りが囁かれているクロ現の後継番組についても、調べてみました。
クローズアップ現代+の後継番組は何になる?
クローズアップ現代+の後継番組について調査したところ、なんとまだ後継番組すら決定していない段階のようです。
通常、テレビ番組が終了する際は、後継となる新しい番組が決まった段階で発表されるのですが、NHKはクロ現の打ち切りだけを決定してしまった様子。
これは、何か大きな理由があったとしか思えないですね。
ネット上では、下記のような声もありました。
また、2021年3月でクロ現を卒業した武田アナウンサーについて意見している人も。
武田アナウンサーは現在NHKの大阪放送局に勤務しており、エグゼクティブアナウンサーというポジションで、大阪局の実質No.2になったということです。
しかし武田アナも二階幹事長を怒らせたことがあり、クロ現を卒業になったときも「政府からの圧力がかかったのではないか」と囁かれていました。
なんだか闇が深そうなクロ現の打ち切り説。